諦めない。手仕事だからできること。
木工室、川倉です。
今日はホテルの改修工事現場で起きた出来事をご紹介します。
こちらは元々ホテルの客室で使われていた建具です。
この建具は元々ホテルにて使われていました。
そのまま改修後も利用してコスト削減をしようという作戦でした。
しかし…6本必要なのに現場に5本しかない!
1本足りない…。
デザインを考えるといきなり1本だけ違う建具を入れるわけにもいかず、
このまま全てを新規で作り直すとまたコストがかかります。
お客様もそれは望まないことでしょう…。
ということで、
「この既存の建具とそっくり同じものを作ってしまおう」
ということになりました。
早速制作開始です。
この建具は、桐麻という組み方で作られている組子の建具になります。
既製品の寸法を細かく測り、自分の頭の中で図面を作ってしまいます。
こちらが材料です。
こちらが組み始めた写真です。
これが完成品です。
(飛び出している材料は後できり落としました)
そっくりそのまま、同じ寸法で作り直すには
当然0.01ミリ単位での調整が必要で、
最終的には職人の勘というもので作り込んでいきました。
最後は、自ら現場で施工し、納めてきました。
職人が手作りをしているから、
臨機応変で迅速な対応ができます。
木工室がある弊社ならではだと私は思います。
木工室
川倉