茅野駅前のコンビニ「ヤツガタケマートのコンセプト、ネーミング、ロゴ、設計・内装デザイン・サイン計画・施工まで一貫してお手伝いさせていただきました。

［課題］

JR茅野駅前は、かつて地域の人々に親しまれたコンビニが閉店したことにより、日常的なにぎわいを失いつつありました。通勤通学者や観光客が行き交う立地でありながら、立ち寄る場所が限られ、地域との接点も希薄になっていました。
また、若者たちが地域と関わる場や、自ら学び・発信できる環境が不足していることも課題のひとつでした。

［ビジョン］

「人がつながる居場所を、もう一度駅前に」
そんな想いから構想されたのが、地域と若者が主役になれるコンビニ「ヤツガタケマート」です。
目指したのは、地域住民、観光客、登山者が自然に集い、買い物をするだけでなく、若者が“つくる・発信する”体験を通じて地域と関わり、駅前が再び活気にあふれる未来の風景です。

［コンセプト］

“八ヶ岳らしさ”を空間全体で表現するために、内装には木の素材感をふんだんに取り入れました。
床やレジカウンター、家具、そして壁面パネルに至るまで、森の中にいるようなぬくもりと自然の息づかいを感じられるデザインに仕上げています。
中でも、八ヶ岳の稜線をかたどった壁面装飾は、この土地の風景を象徴するアイコンとして、訪れる人々の視線を引き寄せます。
山と街、人と自然をつなぐ“結び目”として、空間そのものが地域の物語を伝える存在になっています。

運営は、地元高校生たちが主体となって参画。商品企画から接客、広報に至るまで自らの手で挑戦することで、店舗は「学び」と「成長」の場としても機能しています。
「ヤツガタケマート」は、地域全体の価値を育む、駅前の新しいランドマーク。若者たちの挑戦と、地域とのつながりが重なり合い、未来へと続くにぎわいの原点がここに生まれました。